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「―――――――だにゃ」 「猫の怪異が語尾に『にゃ』をつけるなんてわかりやすいことをするわけがない!」 「じゃあいつものご主人様の喋り方がいいのかにゃ? 『阿良々木くん、私を抱いて』」 「な、なに言ってんだよ! いきなり雰囲気変わりすぎだ!」 「それがご主人様の本心だにゃ。 『私を見て。 私のことをいつも見てほしい。 春休み、あんな出会い方だったけれど私は運命を感じた。 私は阿良々木くんのことが好き。 ずっと一緒にいたい。 だから私をもっと見て、これからもずっと隣にいてほしい』」 「羽川がそんなことを思っているはずはないだろ!?」 「どこまで鈍感なヤツにゃんだ? 吊り橋効果じゃにゃいけれど、ご主人様とお前は恐怖を、吸血鬼と対峙する恐怖を共有したにゃ。 普通なら死んでもおかしくはない状況、それだけで十分だにゃ。 人生に大きな影響を与えるほどの出来事だったんだにゃ」 「じゃ、お願いします」 「にゃ、にゃにを言ってるんだにゃ?」 「いや…だから…ずっと一緒にいてください。お願いします」 「お前バカだにゃ? お前には彼女がいるにゃ?」 「う~ん、じゃあ三人で仲良く?」 「そんなことできるわけにゃい………にゃ?……ご主人様は喜んでるみたいだにゃ……」 戻る
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「下巻という文字は、とてもエッチだと思う」 「わかった!どうせ『下』だからとか言うつもりだろ!」 そんなもの僕にはお見落としだ。 残念だったな、神原。 「いや、残念ながら違うのだ。まあ確かに全てを『下』から繋げるという発想が あるにはあったのだが、とてもエロマンガ大王を自称する私の口からは言えなか った。そんなことをホイホイと意も解さず言ってくるとは阿良々木先輩の愚鈍な までの正直さと『志村後ろー!』レベルにはただただ驚くばかりだ」 「どんな空耳ケーキだよ!」 そして、少し馬鹿にされてないか僕。 『志村後ろー!』とか、いつの世代だよ。 「つまり、『下巻』を遠目で見ると、『下着』に見えてくる、というカラクリだ 。阿良々木先輩も感じたことはないだろうか」 「お前の感受性豊かなやましい心に感服するよ!」 まさに見落とし。 「聞くところによると、阿良々木先輩はパンツに大分深い造詣をお持ちのようで はないか、ぜひとも私にそのパンツに懸ける情熱を一字一句漏らさずに伝えきっ てほしい。まあ私は穿いてないからあまり意味は無いのだがな」 「最後の一言が問題発言だよ!」 「そもそもどうしてあんな布切れを穿かなければならないのか、私には理解しか ねるのだ。いっそ消えて無くなってしまえばいい」 「…お前、今僕を含めた全宇宙百億人のパンツ野郎を敵に回したぞ」 パンツは芸術。 パンツは全能。 パンツは――人生。 僅か一秒間で僕の人生を狂わせるほど、 偉大で、 暴力的で、 やさしくて。 「何!阿良々木先輩が私の前に立ち『はだか』るというのか!よろしい、この神原 駿河、受けて勃つぞ!」 「もう帰れよお前!」 『はだか』を妙に強調するな! 第一、どこが勃つ。 「両のちく…」 「やめて――――!」 戻る
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001 八月六日。今日は、日曜日。 ここのところ、僕は戦場ヶ原と羽川に勉強を教えてもらうという、 受験生としては……いや、そうでなくとも幸運といえるであろう毎日を 送っていた。 二人とも学年トップクラスの成績、いや、羽川はトップクラスどころか、 本当にトップの成績だったのだから、これを幸運と言わないのなら、 何を幸運と言ったらよいのだろう。 それは、勉強以外の色々な意味においても勿論そうなんだけれど、 まあ、そのあたりは、あまり深く突っ込まないでおこう。 勉強を二人から同時に教えてもらう……というわけにはいかないので、 偶数日は戦場ヶ原、奇数日は羽川といった具合で分担してもらうことに なっていた――でもこれは月曜日から土曜日までの話で、日曜日は休みの はずなんだけど…… それは、惰眠をむさぼっていた僕を起こした戦場ヶ原からの電話により、 急遽決まったスケジュールだった。「おはよう。お寝坊さん。ところで 今日は偶数日だから私の担当よね」「え、今日は日曜だけど」「あらあら、 嫌だというの」「そそ、そんなことないよガハラさん」「そ、それなら いいわ。用意できたら来なさいな」――といった具合で。 不自然な会話。ソワソワしていた戦場ヶ原。電話口でも、なんとなく わかるくらいに。いや、ソワソワしていたのは僕もだった。 何故なら。 そう、それは、あれ以来初めての休日だったのだから―― でも、折角の日曜なんだし、勉強じゃなくてもいいんじゃないか。 普通に会えばいいのに―― それでも僕は嬉しくて嬉しくて、急いで色々と用意をし、自転車で 戦場ヶ原の部屋に向かってしまうのだった。 ――階段を昇る。 カンカンカンという古いアパートによくある鉄板製の階段の足音。 戦場ヶ原の部屋は民倉荘の二階の端、二〇一号室。 ここ以外では見ることのない錆た手すりと階段の音が、僕の中では 民倉荘のイメージになっている。即ちそれは、学校の外で彼女と会うことが できるということを意味するわけで――僕はそれだけで嬉しい気分になって しまう。 戦場ヶ原は僕の足音に気付いたらしく、階段を半分くらい昇ったあたりで 扉を開け、優しい笑顔を見せてくれた。 「いらっしゃい。早かったのね、阿良々木くん」 彼女はTシャツに長くないスカートという、この季節らしいラフな 格好だった。 短かいわけではなく、あくまでも長くないという感じだけれど、私服は 長いスカートしか持ってないものだと思っていたから、ちょっと意外 だったりして。 あ、でも、八九寺と出会ったときの、あの可愛い至福の瞬間を味わわせて もらった私服は――ああ、あれはキュロットか…… スカートの丈が少し短かくなったように――あれから彼女は少しずつ、 明るく、可愛い表情をすることが多くなった。ただ、それもまだ慣れて ないようで、たまにはっと気付いたように恥ずかしそうな表情をする。 恥ずかしがることないじゃないか! 別に自然なことなんだし。 僕は正直、嬉しくてしようがなかった。 ツンツンの戦場ヶ原も、それは魅力的(言っておくが僕はそういう 特殊な性癖は持っていない……つもり)――だけど、やっぱり女の子は 自然な方がいいと思っている。 まあ、もっとも、あくまでも昔――というか出会った頃に比べてという だけで、基本はツンツンの鉄仮面なんだけど。 って、鉄仮面なんて(僕は)言ってるけれど、クールで……綺麗 なんだよな――出迎えてくれた戦場ヶ原の顔を見ながら、見つめながら、 そんなことを考えていた。 「……なによ」 「ん、なんでもないよ」 002 彼氏彼女という関係で、休みの日に彼女の部屋に二人きり…… ――特に何があるでもなく、当然のように僕達は勉強をしていた。 「はあ、このままじゃダメね」 ちゃぶ台を挟んだ位置で、戦場ヶ原は言う。 「ええっ、いきなりなんだよガハラさん」 「はあ、このままじゃダメね」 「だから、何がだよ」 「阿良々木くんの全てを――脳みそから足の先まで私が管理してあげる つもりだったのだけれど、正攻法ではダメみたいね」 「――監禁されたときのことを思い出して怖いんだけど」 「だから、今日は特別レッスンをします」 相変わらず聞いてねぇな。人の話を…… 「聞いてるわよ」 「心の声には地獄耳か!」 「ひたぎイヤーは地獄耳よ! ふふ――そうね。耳といえば、耳なし芳一 って知ってる?」 「ああ。あの、お経を全身に書いたっていう、昔話だろ」 「そうよ。こんな感じかしらね」 戦場ヶ原はちゃぶ台の正面から、ちゃぶ台の横に移動した。少しだけ 二人の距離が詰められる。そして自分のシャツをちらっとめくってみせた。 「ちょ! ガハラさん?」 その柔らかそうな、いや、実際に柔らかかったそこには、僕の苦手な 物理の公式が書かれていた。正確には公式が書かれたテーピングテープが いくつも貼られていたのだけれど、それは、戦場ヶ原の綺麗な肌、余計な ものはなにもない美しい部分にはあまりにも似合わない、ちょっと異様な 光景だった。 「本物の耳なし芳一とはちょっと違うけれど、それは勘弁して頂戴。 さすがに肌に直接というのは汚れちゃうし、何よりも……書き辛かった のよ」 「試したのか……」 「ええ、試したわ。その後、テーピング用のテープではなくてセロハン テープでも試したのだけどね。でも、やっぱり文房具は身体に使うものでは ないでしょう? 私の玉のようなお肌が荒れちゃいそうで……」 そっか、それでテーピングテープか――この女、頭がいいのか悪いのか…… 付き合っている僕にも、たまにわからなくなる。 ていうか、ガハラさん? 身体に使うものじゃないというその文房具を、 僕の身体に対しては色々と使ってくれたことは……もう、お忘れなので しょうか―― そんな僕の心の声を都合良く無視して、彼女は話を続ける。 「ふふ。よくあるシチュエーションじゃない? 男の子は、こんな漫画 好きでしょう?」 「いや好きだけど! ていうか夢だけど!」 なんか変な漫画を読んだのか……濫読にも程がある! なんだか偏りすぎ じゃないか? 「前に読んだ漫画にこんな場面があってね、阿良々木くんとやってみたく なったというわけなのよ。ええと……タイトルは何だったかしら。 『いけない! ○○先生!』だったかしら? それとも『○○○の プライベイトレッスン』だったかしら」 なるほど。やっぱり。 まあ、わかる僕も僕だけれど……いや、男なら、みんなわかるよね? ……よし、それなら! 「じ、じゃじゃじゃあ僕は、ガハラさんのお胸にある円錐の体積を知りたい です! できれば手で測りたいです!」 「……阿良々木くん――頭大丈夫?」 「えっ?」 あ、あれ? このシチュエーションはこんなノリで返すべきじゃないの? あれ? どこか間違った? 「馬鹿じゃないの?」 馬鹿って言われた―― 体中に耳なし芳一のごとく、テープを貼ってる女に馬鹿って言われた。 蔑むような、まるで虫でも見るような冷たい目と声で、冷静に自分の 彼氏を罵倒する戦場ヶ原。ま、いつものことだから、いい加減慣れてきた つもりだけれど――このシチュエーションで言われるのって、なんだか、 すごくショックだ…… 「ええと……ごめん」 謝ればいいのだろうか。そんな疑問を持ちつつ、どう対応したら良いか 悩みつつも、まずは謝っておいた。 「だって、あなた数学は得意でしょう?」 「……」 なるほど――ええと、まあそうだけど。もう意味がわからないけれど、 ガハラさんなりのルールがあるんですね。 「じゃ、まずは物理のお勉強からね」 何事もなかったように、話を続けだした。 うーん、僕の発言とガハラさんの行為、どっちが馬鹿なんだろう―― そんなことを考えながら、ガハラさんのプライベイトレッスンは始まった。 003 ちゃぶ台の横から僕の隣へ、真横に移動してきた戦場ヶ原。 「まずは……私のかわいいおへそを隠してる公式を覚えなさい。それから―― 私のことは、今からひたぎ先生と呼びなさいな」 ひたぎ先生は、僕の目を見つめながらそう言った。 なんだか、すごくクールな大人っぽい顔。本当に先生みたい。 おへそのちょっと上までシャツはめくれていた。この体勢だと、スカートの 上からでも腰の悩ましいラインがよくわかる。はあ、ガハラさんの腰は いいなあ――このくびれがなんとも…… いやいや。今は物理の時間だ! 「わかりました! ガハラさ……いや、ひたぎ先生!」 「んふふ。いい子ね」 よかった……今度は間違ってなかった。よし、このノリでいいんだな。 いい笑顔で僕の頭を撫でるガハラさん。なんだろう。ちょっと――いや、 かなり嬉しいかも。 「じゃ、今覚えた公式を使ってこの問題を解いてごらんなさい?」 もうなんだかノリノリなガハラさん。よし、今度はうまく合わせないと―― 「はい! ひたぎ先生!」 「んふふ。いい子ね。正解よ」 いい笑顔で僕の頭を撫でるガハラさん。なんだろう。ガハラさん、嬉しい のかな? 「正解したら、もう剥がしちゃっていいわよ。んあっ――こら。ちょっと。 もっと優しく……丁寧に剥がしなさい」 ごっ、ごめん! つい、緊張して、手が…… 「次は――その上。おへそのちょっと上ね」 「はい! ひたぎ先生!」 少しずつ、勉強を進める僕達。 少しずつ、テープを剥がしていく。 少しずつ、シャツをめくっていく僕。 少しずつ、ひたぎ先生の綺麗な肌が露出してくる。 少しずつ、扇情的な姿になってくるひたぎ先生。 ――もはや戦場ヶ原は扇情ヶ原(このフレーズは何回使われたのだろう? とうとう言っちゃった!)だ。 それにしても、物理の勉強がこんなに楽しいなんて思わなかった!――厳密 には物理の勉強じゃないような気もするけれど…… 「すごいじゃない。阿良々木くん。あれだけ苦手だった物理がこんなに できているじゃない?」 「ひたぎ先生のおかげです!」 実際、自分でも驚くくらい暗記できていた。あれだけ苦手だったのに…… 135 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/02/06(土) 19 04 49 ID yERGTivB 「ちょっとだけ公式を覚えてしまえば簡単でしょう? あなたの得意な 数学と重なるところも多いわけだし。それにしても――ふふ。羽川さんには このやり方はできないでしょう」 ちょっと自慢気な、勝ち誇ったような表情のひたぎ先生。その可愛いのに クールな顔と、このシャツを胸の半分までめくった姿の対比が、あまりにも 悩ましい。 「ひたぎ先生。でも、僕――」 僕は理性を保つため、必死に頭を使って公式を暗記していたのだけど、 でも、それもそろそろ限界が―― 「もう少しだけ我慢なさい。今はお勉強の時間よ。さ、次はあなたの大好きな おっぱいよ」 そして、次々と問題を解いた僕は、とうとう先生のシャツをほとんど めくってしまった! 戦場ヶ原のかっこいい――綺麗な胸は、かわいいブラに 守られつつも、その姿を全てをあらわにしていた! 「ああっ、ひたぎ先生! もうテープがありません! それにシャツも、 これ以上めくれません!」 「ごめんなさい阿良々木くん。ここでテープなくなっちゃったのよ」 ――用意周到なんだか、適当でいい加減なんだか……ひたぎ先生! 僕は、もうわからないよ! 「じゃ、じゃあ、そんなわけで、このシャツは脱いじゃうわね」 なにがじゃあなのか、何がそんなわけなのか――全くわからないけれど、 するするとシャツを脱ぎ、ちょっとだけ乱れた髪を手でかきあげる彼女。 上半身はブラだけ。そして戦場ヶ原にしては、珍しい長くないスカート という姿。そして――何かを言いたげな目で僕を見つめる。 「戦場ヶ原っ」 その姿と表情に我慢できず、思わず抱き締めてしまう僕。ブラの上から だけど、やわらかい胸が僕の身体に密着する。 「ふふ。よくここまで我慢したわね。えらい阿良々木くんにはご褒美を あげます」 頭を撫でながらキスをしてくる戦場ヶ原。 「ぼ、僕……僕!」 「じゃあ、最後の問題。今度は物理じゃないわね。いえ、ある意味物理 かも――このブラの外し方は覚えているかしら?」 「勿論だっ! 戦場ヶ原っ」 「――でも、お願い。阿良々木くん。優しく、よ……優しくしなさい」 004 その後の話というか、今回のオチ。 「あの――ね。その……抱いて……って言うのが、恥ずかしかったのよ。 というか、ええと、あの……」 僕の横で、顔を真っ赤にして恥ずかしそうに言うガハラさん。 「初めてのときは、その……理由があったでしょう?」 「そっか。そうだね――」 僕は彼女の長い綺麗な髪を撫でながら、頷く。 「でも、理由なんて、いらないんじゃないかな」 ちょっと、キザな台詞。普段だったら暴言が飛んでくるような。 「――ふふ、それもそうよね」 柔らかな、恥ずかしそうな笑顔は、誰も知らない……いや、僕だけしか 知らない笑顔。 僕だけのものにしておきたいけれど、やっぱり普通の女の子のように、 自然に笑えるような日が来て欲しい―― そんなことを思いながら、僕は……いや、僕達は、幸せな時間を過ごして いた。
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「阿良々木先輩、本心を隠すのは身体的にも精神的にもよくはないぞ。 『阿良々木くんは卑猥な言葉を自分で考えさせて言わせて、脱ぎたての下着をプレゼントさせた後に 服を鋏でズタズタに切って、それを見て楽しむ性癖があるのよ』 と戦場ヶ原先輩が言っていたからな。 お二人の関係は余すことなく全てを聞いているから私に隠す必要はない。 安心して告白してくれ。 そういえば羽川先輩も言っていたな。 『阿良々木くんに下着を渡したら返ってこなかった』と。 羽川先輩とそうなる状況にいつどうやってなったのかは私には理解できないが……。 いや、答えなくても構わない。 先輩にとっては言いにくいことかもしれないからな。 私の妄想でしっかりと補っておくから安心してくれ」 戻る
https://w.atwiki.jp/nishiparo/pages/225.html
緊縛された裸体が脚の爪先まで反り返り、快楽の波が脳天に響き渡る。 割り開かれた太腿はうちふるえ、肉棒を奥深くまでねじ込まれた膣洞が鋭く捻れる。 ぶしゅ ぶじゅじゅっ 肉棒をくわえこんだ肉孔から、細かく泡立った愛液が噴き出してきた。 私の顔は汗にまみれ涙と鼻水と涎でグチャグチャだ。 兄ちゃんは汗で額に張りついた前髪を、優しく整えてくれた。 「お、お、あぁ…ひ、ふぅ、ぅうぅ…」 真っ赤に染まった頬が弛み、瞳から理性の光が消える。絶頂の余韻に頭が蕩ける。 「これだけ柔らかくなれば大丈夫だと思うけど。火憐ちゃん。 これから子宮に亀頭を入れるけど、嫌なら嫌って言うんだよ」 兄ちゃんがなんて言ってるかよく聞こえなかったけど、私はコクリと頷いた。 兄ちゃんのモノが私の中で大きくなっていく。うれしい。 グチユゥ!!グプグプグブズブゥ!! 「んっ、ぐひぃ……ぐぅうぅぅぅうっ!!おっきぃ…いま、まででっ…いち、ばん…」 肉襞を圧し開いて、亀頭が子宮口を抉り出す。 「うっ…うっぐぅうぅ、ひゃうぅっ…!!」 (あっ…アソコが、熱い…っ!!) 焼けるような熱さと圧迫感が、子宮で快感に変換され。背筋を駆け抜け脳天を直撃する。 (イッちゃう…私…このまま…熱い…ので…イッちゃうんだ…) 「うっ…はあはあ、はあっ…アッ、うぅっ……」 瞳を潤ませ、恍惚の表情を浮かべ、私は顔を左右にふった。 汗だくになった肌をピンクに染め、乳房とオマンコからくる快感に引き裂かれそうだ。 「はっ、うぅっ…こんな、のっ…んっ、うぅっ…ふうぅん…イッちゃ…」 息を飲んで、絶叫しそうな快楽に耐える。 兄ちゃんが私の顔を覗き込んでくる。 「はっ、うっ…ふっ、ふうぅん、はっ…あっ…はあはあ…はああぁぁぁん… こんなの、に、にい、ひゃん…うっ、ふうぅん…」 あまりに巨大な亀頭は、子宮口で止まっている。 (うぅっ、こんなに、大きい…モノなん、てっ…) グチユゥ…ズズズブッ!! 「はっ…あっ、うっ、ぐぅうぅぅぅうっ!!」 (入ら…ないっ……!!!!) 兄ちゃんは私の下腹から子宮を握りしめ、腹筋を揺さぶった。 「ふぅぁあ…はひっ…はっ、はあっ…あ、ふうぅん…」 兄ちゃんは下腹の上から子宮をマッサージして、腰をゆっくり抉るように挿入してくる。 「うぅっ…うぐうぅぅっ!!」 グプゥ…ジュブジュプ!! 「ひっ!?いぎいいぃぃぃいぃぃぃっっ!!」 子宮口が、だんだんと開いてくるのがわかる。 ズブジュブッ、グプゥ…スブスブズブッ!! 「しっ、子宮、にっ…入り、そ…」 ゴポッ!グブグブグチュウゥッ!! 「ひぐううぅぅぅぅぅっっっ!!!!」 子宮口が割り開いていく感覚に耐えきれず絶叫した。 「あっ、うあぁぁっ!!あああああああぁぁぁぁああっっっ!!!!はっ、あがっ…!!??」 ……ゴッ!ゴリンッ!!グリンンッ!!!! 「―――――――――っっっ!!!!!!」 子宮口をこじ開けて亀頭が子宮内にガッポリと収まった。 「あああああああぁぁぁぁああっっっ!!いぎいいぃぃぃいぃぃぃっっ!! ひいいぃぃぁぁぁぁああっっっ!!」 背筋が大きく反り返った。 ぶしゅ!!ぶしゅ!!ぶしゅ!! 子宮を貫いた衝撃でイッてしまった。 何も考えられない。目の前が白一色に染まる。 涙がドッと溢れ、瞼を閉じる暇すらない。口からは唾液が飛び散る。 「あぎゃあぁあ!!アッ、うっ、うぐうぅぅっ!!子宮…子宮が…!!」 真っ白な下腹が大きくうねり、水でも浴びたように、汗で全身がビッショリ濡れている。 全身が激しく痙攣し、馬にでも乗っているようにガクガクと揺れる。 白い喉がヒクヒク鳴り、泡だった唾液がアゴから伝い落ちた。 「や、破れるっ…子宮が…内側から…破れ…ちゃう…」 「火憐ちゃん。嫌なら嫌って言うんだよ」 兄ちゃんが亀頭の形に膨らんだ子宮を撫でまわす。 「うっ、ぐぅうぅぅぅうっ…ふっ、はぁ、はぁぁ、ひぃ…はああぁぁぁん…」 荒い呼吸を繰り返して、下腹を貫く圧迫感に耐える。 「うっ、んうぅ…ふうぅん、ぁ…ぎぃ…いぎいいぃぃぃいぃぃぃっっ!! んっ、ふぅっ…はぁっ、はっ…あっ、んぐうぅぅっ!!」 自分の意思とは反対に、膣と子宮が収縮し肉棒をギュウギュウと締め付けるたびに、 全身が焼けるような快感にに包まれる。 (意識、が …あっ、うぅぅっ…んっ、ふうぅ…イッ…ちゃう…イ、きそう…) 「火憐ちゃん。動くよ」 「に、…にい、ひゃん、し、て…き、て…」 緊縛の締め付けと下腹からの圧迫感で、上手く声が出ない。 兄ちゃんの腰がゆっくりと動き出すと、私の腰も動き出した。 「あああああああぁぁぁぁああっっっ!!ひいいぃぃぁぁぁぁああっっっ!! ぐぅうぅぅぅうっ!!ひいいぃぃふあぁぃぃぃ!!」 今にも壊れそうなほどに巨大な亀頭を子宮が締め付ける、 ガッポリと亀頭がハマった子宮が収縮し、快楽と快感が入り混じった悲鳴を上げる。 私の身体は痙攣し、頭がガクガクと揺さぶられる。 ぶしゅぶしゅぶしゅ 細かく泡だった愛液の霧が、肉襞のビラビラの隙間から吹き出る。 「はぁ、あぎゃあぁあ…!!ひいいぃぃ!!おっ…お腹がぁ… すごっ…ひっ、ぁぁぁぁああっっっ…!!」 白い乳房が真っ赤に色づき、跳ねる身体から汗が飛び散る。 子宮の圧迫感と、緊縛の締め付め感が私を悶えさせる。 「はぁ、はぁぁっ!!アッ、ひあっ、イグぅ…、しゅごぃ…子宮、が…感じる…の… イイの…イッ…ちゃう…子宮が…あっ、熱い、の…おっぱいも、ブルブル震えて…」 兄ちゃんが縄に絞り出された乳房グイッと押し上げた。 それだけで狂いそうな快感が、私の全身を駆け巡った。 「ひいいぃぃんっ!!お、おっぱい、もっと…し、してぇ…あんっ…ふぐぅっ♪ おっぱい…も、っと…感じる…からぁ…と、蕩けちゃううぅぅっ… おっぱい、蕩けちゃううぅぅっ…イッ…イグぅ♪」 ぶしゅ♪ぶしゅ♪ぶしゅ♪ 亀頭を子宮の感じるトコロに当たるように、腰をねじって角度を変え、 子宮の最奥を腰を振りゴリゴリと突きゆする腹筋が弛緩して子宮が、 内臓深く捩じ込まれる。 「あああああああんっ♪…ひいいぃぃ♪…私…私しぃ…感じ…て、る…」 自分が何をしているのか分からない。ありえないほどの快楽に、思考が混濁する。 ぶしゅ♪ぶしゅ♪ぶしゅ♪ 乳首がビンビンに勃起し、乳房が自重で跳ね踊り芯まで捏ね回される。 子宮が収縮し、愛液が吹き出るのを止められない。 「イイイッ♪し、痺れちゃうっ♪おかしく、なっちゃううぅぅっ♪♪♪ も、もっと…♪はっ、はああぁぁぁん♪はふっ♪くうぅぅぅっ♪にい、ひゃん、もっと!?し、て…」 子宮が突き揺さぶられ、腹筋が弛緩する。内臓が奥の奥まで掻き回される。 「ひぐうぅぅぅぅ♪ひっ♪んぎいいいいいいっっっ!!♪♪」 強烈過ぎる刺激に、全身が緊張で硬直する。頭が真っ白になって、何も考えられない。 「…あぁっ、あがっ♪ふぅ…」 ぶしゅ♪ぶしゅ♪ぶしゅ♪ 視界が霞み、ゆっくりと気が遠くなって… ジョボジョボジョボオオォォ… 「はっ♪あぁっ…あああぁぁぁぁ…」 硬直から一変して、弛緩しきった身体から、金色のオシッコが排出された。 ジョロ、ジョボジョボ…ジョオオォォ… 「…ふ…は…うぅぅっ…ふぅ…」 オシッコを止めたくても、身体に力が入らない。 ジョボ…ジョボ、ジョボ… 「…にい、ひゃん…ふ、はああぁぁぁん♪…にい、ちゃん、す…っ――」 乳首がジンジンする。身体の中からくる熱は、まったく引く気配がしない。 そうして、私の…意識、は…暗く…なっ、た… 行間リセット と言うかオチ。 僕は気絶した火憐ちゃんを介抱し、そのまま風呂に入れてやった。 (もちろん首輪や縄はほどいてだ) ここまでやれば僕の勝ちだろ。 それより問題はこっちだ。 僕はクローゼットを見て。ガチャリと扉を開いた。 中には月火ちゃんがいた。口には猿轡が噛まされ、たれ目も涙目で、すげえ目だ。 両手と両脚は帯で纏めて結ばれてバーから吊られて、お尻で身体を支える格好だ。 そのお尻の部分も、仄かに香る小水で汚れていた。 無理もない、最初に遊んでいたのは月火ちゃんとなのだ。 (途中で月火ちゃんが切れたので、拘束放置中だったのだ) 火憐ちゃんとの勝負が長くなりすぎちゃった。ゴメンよ月火ちゃん。 僕が月火ちゃんの帯を解こうとすると、月火ちゃんの鼻息がやたらと荒い事に気づいた。 着物がはだけて、見えてるお腹もピンクに染まってるし。 火憐ちゃんの喘ぎ声に当てられて、身体が火照ってるのか。 拘束をといて、猿轡をはずすして。 「月火ちゃん、火憐ちゃんがお風呂(水)に入っているから、一緒に入るといい――」 と言い終わる前に、噛みついてきやがった。 「ガウッ!ガウッ!ガウッ!」 おお…照れ隠しが火憐ちゃんと同じだと思っていたら、首の動脈に噛みついていやがった。 ヤバい月火ちゃん。いくらなんでもムチャだ死んでしまう。 やっぱり、コイツは熊だ。とんでもねぇ! 一通り首筋に噛みついて、食い千切れないと分かると月火ちゃんは廊下に飛び出し。一言。 「兄ちゃん!火憐ちゃんの気持ちにちゃんと応えてくれて、ありがとう」 月火ちゃんは、バァン!と思い切り、破壊的にドアを閉めて、 ドタドタと階段を駆け下りて、お風呂に入った音がした。 お前ら仲良すぎだよ。 まあ、お前ら僕との情事なんて数に入れるなよ、家族なんだから。 火憐ちゃんなんて明日には忘れてるだろうけど、 と僕はマットレスを干しながらそう思った。 おわり 戻る
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後から聞いた話によるとぼくが意識を失ってから半日が過ぎていたらしい。 でも今のぼくにはそんなことがわかるはずもなく、ただ部屋の中で横になっている。 見覚えのある天井に見覚えのある部屋。 大きな屋敷の中で一番小さく、いつだったか首なしの死体が置かれていた部屋の中。 その部屋に見合わない、高級感のあるフカフカの布団は起きたばかりのぼくをまた眠りに誘っていた。 ぼくを眠りに誘う原因はそれだけではなかった。 ぼくの体は柔らかくスベスベで弾力のある温かいモノに密着されている。 心地良くいつの間にか夢の中の世界へ連れて行かれそうになるが、さっきからちょっと締め付けが強くなっている気がする。 ぼくが動こうとしても強く絡み付いていて離そうとはしない。 もぞもぞして今の状況から抜け出そうとしているのがバレたのか、ぼくの耳に息を吹きかけながら囁かれる。 「おはよう、いっきー」 「……おはようございます。春日井さん」 ぼくの隣にいる春日井さんは裸で僕に抱きついていた。 ぼくもなぜか裸だった。 「意識も戻ったことだから続きを――」 「続きってなんですか!」 戻る
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「めだか、公園のトイレに入る」の巻。 学校帰り、突然猛烈な便意に襲われためだかちゃん。 学校にて、大便をする準備はない。うんこではなく、手首を 1本いっておこうかと思った。そんな理由で?今はおなかが痛くて しょうがないため、通学路の途中にちっぽけな公園があり、そこに トイレがあるのを思い出して、トイレの前に立ってなにやら考え事をする。 故障中なら1本、使用中でも1本と、すべての可能性を考えながら トイレに入った。何の問題も無い。使える状態であった。 「あー、すっきりした…。」的な感じで、最大のピンチを切り抜けたかと思って、 外に出ようとした矢先、トイレのドアになにやら文字が書いてあるのを発見した。 「公園の池のめだか、きもい。いなくなってほしい。」という文字が。これは 私の事なのか?よくある名前だが、「きもい。あっちに行け。」という文字に 絶望しながらトイレから出て行き、誰も来ない公園の誰も乗らないブランコに またがっためだかちゃんは…。(♪ここでエンディング…。 「めだか、ローカル線の列車に乗る」の巻。 そういやここ最近、ローカル線の気動車列車に乗るたびに何故か1本いっている めだかちゃん。半端諦め気味で、駅に出かけると、かますやませんのホームには、 始発のかますやま行きのキハ40がオリジナルの原型エンジンのDMF15HSAエンジンの ガリガリといった感じのアイドリング音をたたずませながら待機していた。ゆっくりと、 片開き式のドアを開けて一着で乗り込む。今日はラッキーだな。このまま、終点の かますやま駅まで一眠りすれば1本いかなくて済む。と考えたのが束の間、列車の床に 何故かコンビニ袋が。これは誰が捨てたゴミなのか。全くもう、電車の床にゴミをポイ捨て するなんて、最低の野郎だと思うぜ。あー、このゴミを拾ったら、結局私が捨てたのかと 疑われる!うわぁ!なんかみんなに冷たい目で見られている気がしてきた!発車直前、 キハ40系から駅のホームに降りためだかちゃんは(プッ、プッ、ピーン!!←時報音)…。 (♪時報音と、お馴染みのエンディングの音楽がかぶる。 戻る
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「なあ阿良々木先輩」 「何だ?」 「メスシリンダーというのがあるだろう。実験器具のひとつだ」 「…………」 「じゃあオスシリ」 「言わせねぇよ!」
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「はい、いっくん!」 満面の笑みで、何やら派手な装飾で包まれた小箱のような物を差し出す巫女子ちゃん。 なんだろう。 爆弾だろうか。 「……何、これ?」 「やだっ、いっくん今日が何の日か分かってないのっ?」 驚いた、という顔で目を丸くする巫女子ちゃん。が、即座に「まあいっくんなら仕方ないっか」などと言う。 ぼくを愚弄するかこの小娘め、などと心中で叫んだぼくは、自身の名誉のために薄弱な記憶力を総動員して思考する。 今日は二月十四日、三週目の第二水曜日である。二月十四日と言えば、確か語呂合わせで煮干の日というのが今日だった気がするが。 「…………」 まさか、巫女子ちゃん、そんなマニアックな。 ということは、この包みは煮干なのか……。 …………。 「断る」 「何をっ!」 巫女子ちゃんはまるで宿敵と対面する武士のような事を言った。 「何でっ? 何で何で何でっ! 巫女子ちゃんのプレゼントを受け取れないって言うのっ?」 「いや、なんていうか、ぼく、それあんまり好きじゃないし。部屋が臭くなっても困るし」 「臭くなんかないわーっ!」 「ぐはっ」 巫女子ちゃんのぐーぱんちがぼくの鳩尾にヒットした。 「ばかあー!」 「へぐっ」 更に後ろ回し蹴りがぼくの側頭部を襲う。 「いっくんなんて知らないっ!」 吐き捨てるように言って、何故か傷ついた感じで巫女子ちゃんは走り去って行った。 「な、なぜ……」 心と体に大ダメージを受けたぼくは、よろめきながら次の授業の教室へ向かった。 「あ。いっくん、はいどうぞ」 そういうわけで、智恵ちゃんがその包みをぼくに差し出した時、思わず警戒してしまったのは仕方なかった。 包みを見て固まるぼくに、智恵ちゃんは慌てたように付け足した。 「あ、別に深く考えないでね。これは日頃の感謝とかお礼だから、告白とかそんなんじゃないし」 「…………? うん?」 いまいち要領を得ない。 お礼? 感謝? 「だから、はい」 「……ありがとう」 そこまで言われては受け取るしかなく、ぼくはなんとも微妙な気持ちで煮干を受け取った。 まあ、食べられないほど嫌いってわけでもないし、いいけど。 なぜ煮干で……。 まさか、流行ってんのか? 「いっくんって、甘いものとか、好き?」 「うん?」 智恵ちゃんにしては珍しく、唐突な質問に驚く。 甘いものと聞いて、以前巫女子ちゃんがうちに持って来た激甘のスイートポテトを思い出した。 ……限度というものを踏まえた甘さは、別に嫌いではない。 「まあ、嫌いではないけど」 「そっか。良かった良かった」 そう言って微笑む智恵ちゃんは嬉しそうだったので、なんとなく消化不良だったぼくも、まあいっか、と思い直す。 授業を終えた別れ際、今晩にでも早速ご飯と食べるよ、と言うと、なぜか智恵ちゃんはいぶかしげに眉を寄せた。 「よっ、いっくん。ほい、これ」 「…………」 さすがに三度目となると慣れてきたが、ぼくの頭には疑問符が浮かびまくっていた。 なぜ煮干? 「ま、あんま勘繰られても困るけどね、友達として渡しとくよ。社交辞令っちゃあ、ちょっと冷たすぎだけど」 「……ありがとう」 こんな薄い関係でもぼくを友達と呼ぶむいみちゃんには少し感心するが、それよりもぼくの目下の関心は手の中の 小箱にあった。 ……聞かぬは一生の恥か、沈黙は金か。 「あのさ」ぼくは意を決して尋ねる。「最近こういうの流行ってるの?」 「は?」 不思議そうな顔をするむいみちゃん。一瞬逡巡してから、確認するように言う。 「いっくん、今日が何の日かわかってんのか?」 「何の日って……それくらいわかってるさ」ぼくは余裕っぽく肩をすくめて見せる。「煮干の日だろ」 「…………」 突然、なぜかむいみちゃんは悲しそうな顔になった。 いや、悲しそうというか、哀れんでいるというか。 痴呆の進んだおじいさんを見るような目というか。 ビッグベンを大便の英訳だと信じている子供を見るような目。 「あの……」 「いっくん……」 むいみちゃんは今まで聞いたこともないような優しい声で言った。 「今日は、バレンタインデーだよ」 「ん」 そう言って、みいこさんは小さな包みを差し出した。 「日頃何かと世話になっているんでな。まあ礼というには今更だが、親交の証だ。取っておけ」 「ありがとうございます」 そう言ってぼくは恭しく包みを受け取る。今となっては、手品の種を知っている観客のような心境だった。 意中の人からチョコレートを渡されるのがこうも嬉しいものとは、この十九年の人生でもついぞ知らなかった。 「日が日だからな、デパ地下の食料品売り場で安売りしていたから買ってきた。沢山あるから足りなければ言ってくれ」 …………。 言わないで欲しかった。 でも、嬉しいんです。みいこさん。 「それにしても、まさかみいこさんからこんなものを戴けるとは少し意外でした」 「そうか? 私だって犬畜生じゃないんだから、恩義くらい感じるぞ」 「世話をしてもらってるのはぼくの方なんですけどね……。いえ、そういう意味じゃなくて」 去年クリスマスケーキを買って持って行ったら、なんだいの字今日は平日じゃないか、と首を傾げていたみいこさんが、 こんなイベントに参加することに驚いたのだが。 まあ、それを言うのも無粋というものだ。 「みいこさん、これあけてもいいですか?」 「ん? 今食べるのか? まあ渡した以上はお前の物だ、好きにするがいい」 「ありがとうございます」 ぼくは紙を破らないように丁寧に封を解く。 「きっとうまいぞ。酒のつまみにでも……いや、お前は酒を呑まないのか。まあご飯にでも乗せて食うといい」 包装の中には、煮干のパックが入っていた。 戻る
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「暦お兄ちゃん、ねえ暦お兄ちゃん?」 「どうした千石……って何だその服!」 「知らないの暦お兄ちゃん?今日はその…あの…えと……はわわわわわ」 「わかってる千石!わかってる!今日がクリスマスだってことぐらい誰でもわかる から!」 「よかった…」 「だからといって…どうして人類最強赤色みたいなコスプレをする必要性がある んだ」 赤い帽子に、同じく赤いミニスカ。 黒の靴下とスカートの間からは股間…いや、心ときめく『絶☆対☆領☆域』! 「あのね、ここへ来るまでにね、神原さんが…」 「『かわいいと思うから着てくれ』か、あいつのやりそうな事だな」 ていうか、神原はどうしてこのサイズの服を持っている。 あいつはいくら小柄とはいっても、中学生レベルの体躯だということは決してな い(主に胸とか)。 だとしたら、最初から誰かに着せるために用意したに違いない。 つまり、最初から千石に着せるつもりで…っ! 「違うよ!撫子が『暦お兄ちゃんのフェチ心を満たすプレゼントになるような赤い 服はありませんか』って聞いたら家まで帰って取ってきてくれただけだよ!」 「お前確信犯だろ!」 この季節この日に赤の服っていったらサンタクロース以外にあるのかよ。 それしかありえないだろうが! 僕は問いたい。 「12月」「プレゼント」「赤色」でこの全身赤色最強音速髭ジジイ以外を思い つくヤツがこの星にいるのか! 「そして千石!サンタクロースが背負っているのはプラカードじゃなくてプレゼン トの詰まった袋だ!」 「えっ…あっ!ひぁぁ!はわわわわわ」 「わかった千石!わかったから後悔の念を込めてプラカードに自分の頭を打ち付け るな!」 しかも何だよ「ざんげ百円」って。 何かの相談料かよ。 「やあ阿良々木先輩!後輩紳士からのクリスマススペシャル小生意気な贈り物は楽 しんでいただけただろうか」 「そんな事どうでもいいくらい僕は今のお前の小生意気な服装から目が離せねぇ よ!」 何だよ全身リボンのみって。 ミイラ男か「私がプレゼント」か。 早く服着ろ、服。 「ふむ、そうか。阿良々木先輩は自分の手で解くのではなく女の子に自ら解かせ て羞恥と恥じらいと恍惚の表情を楽しみたいというのだな、よしわかった、今か ら恥じらいと羞恥とほんの少しのエロスを込めて解くから」 「いやエロスしかこもってないから!」 しかも恍惚の表情になるのはお前だけだよ神原! 「さあ千石ちゃん、早く着衣を脱いで私と一緒に阿良々木先輩のプレゼントにな ろうではないか」 「うん!撫子頑張る!」 「まずは確か…よし!靴下からだ」 「どうして僕の性癖を知っている!?」 「決まっているであろう、いつぞやのブルマー回、阿良々木先輩がジュースを取 りに行っている間に二人でベットの下から机の裏から探索したのだ」 「暦お兄ちゃんの……お気に入り」 「わかりましたわかりました僕は靴下フェチであることは認めます!」 だから今すぐお前ら帰れ! 戻る